サスペンス

しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~のあらすじとみどころと感想と※ネット案件を扱うリアル弁護士漫画

しょせん他人事ですからのあらすじと感想

ネット広告などで気になった弁護士漫画が、しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~です。

ブログで誹謗中傷された場合に、弁護士はどう対応するのか?

リアルな弁護士の本音と、誹謗中傷したものの末路がリアル。

しょせん他人事(ひとごと)ですからって言葉が、実は大事な漫画です。

しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~の基本情報

漫画名しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~
発売巻数1~3巻
原作左藤真通
作画富士屋カツヒト
出版社白泉社
掲載誌黒蜜
掲載アプリマンガワン

しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~のみどころ

しょせん他人事ですからと言っちゃう主人公 保田理

第一の見どころは、主人公 保田理(やすだおさむ)の飄々とした仕事っぷりです。

しょせん他人事ですから」なんて、依頼者に言っちゃうので、やる気のないように見える彼。

でも、ネット案件に強くて、仕事はきっちりします。

軽い感じですが、実は正直者のしっかりもの。

1巻を最後まで読むと分かる、保田の仕事っぷりが見事です。

SNS・ブログの誹謗中傷という案件がリアル

弁護士ものというと、殺人事件や離婚相談など、自分に起こりそうで起こらない案件が主流ですが、この漫画の案件は、起こる可能性が高く、やっちゃってたらこうなるというリアリティがあります。

最初のお話がブロガー主婦が、でっちあげの誹謗中傷で悩むというもの。

ブログのコメントにガセネタを書かれるのですが、これってやっちゃてる人多いですよね?

ヤフコメ、芸能人のブログ、ツイッターに、真偽がさだかでない情報が書かれているの結構見ます。

これに法律で対応したらってお話です。

法律事務所アルシェンの清水陽平弁護士が、ちゃんと監修しているので、リアリティがすごいです。

情報開示請求をして、その後、どういう経緯で、書きこんだ相手が分かるか。

その相手に、どのように慰謝料を請求するのか。

そして、どうやって慰謝料を回収するのか・・・。

この漫画を読むと、誹謗中傷やっちゃダメと強く思うはずです。

しょせん他人事ですからの意味

タイトルにもなってるのが、しょせん他人事ですからって言葉です。

弁護士の保田が依頼人にこれを言っちゃうので、びっくりします。

でも、この言葉がとても重要です。

誹謗中傷に対抗する裁判は、とてもデリケートです。

相手を特定して、謝罪させて、慰謝料とっても、それで終わりって思えるほど人は強くありません。

ここで出てくるのが、他人事って言葉。

実際、保田の事務所には、大きく「他人事」って書かれています。

その意味をぜひ漫画を読んで理解してください。

しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~1巻のあらすじと感想

相談主は、「セレブ生活!?見せてゴメンネママ」というブログを運営する主婦ブロガーの桐原こずえです。

突如、ネットで叩かれ、人妻風俗で働いているとのデマ。

電話番号もさらされ、一発いくら?なんて電話も。

困ったこずえが訪ねたのが、ネット案件に強いと言う保田理の弁護士事務所。

ただ、無料相談で、涙ながらに語るこずえに対して、保田の一言が

泣いてないでちゃんと説明してください

たんたんと語る保田に、パラリーガルの加賀見は、もっとお客様に寄り添って・・・と言うも、

所詮は他人事じゃん

と言う始末。

こんなスタートで、主人公は嫌なやつ?と思いましたが、これも意味がありました。

本題に入ると、削除請求、情報開示請求といった方法を、保田はわかりやすく説明。

たとえば、削除請求は無料でできますよとか・・・。

相手を特定でき、慰謝料もとれる情報開示請求をこずえが選ぶと、

金がかかり、時間がかかり、何より自分の精神が削られる、しんどいですよ」と・・・。

お金や時間がかかることは当たり前ですが、しんどいですよという言葉が沁みます。

その後の裁判までの経緯は、話としては、とんとん拍子。

具体的に、情報開示請求が何をするのかが分かります。

誹謗中傷した相手を特定してみると、その相手にびっくり。

さらに、相手の対応も・・・。

ただ、誹謗中傷すると、逃げられないですね。

そして、慰謝料からも逃げられない・・・。

この漫画を見ると、誹謗中傷するってことがどれだけヤバイか分ります。

相手が本気で裁判を起こせば、自分の人生が狂うってことが・・・。

逃げる相手を追い込むところは、胸がスカッとします。

でも、しんどいです。

最後に、「他人事」の意味が分かります。

しょせん他人事でしょと思わないとやってられない。

巻末には、監修している弁護士の先生の解説が載ってました。

リアルに描かれていることが良く分かります。

色々なことが良く分かる、とても完成度の高い1巻です。

しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~2巻のあらすじと感想

2巻の相談主は、双子の芸能人ヌーヌーの兄リオ。

過去の「いじめ加害動画」が流出も、まったくのデマ動画。

でも、ネットでは大炎上で批判の荒し、妹のリホは、心労でダウン、計画していたツアーも中止。

泣き寝入りする芸能人もいますが、リオは、仕返しに出ます。

「誹謗中傷、それをRTしたやつらを全員特定し、全員さらしあげる!」

保田は、冷静に、言います。

「時間とお金が相当なモノになりますよ」

それに、リオは、

「金が尽きるまでやる」

と、徹底抗戦することを決めます。

芸能人のネット炎上の話です。

炎上した芸能人側の話からスタート。

ヌーヌーのリオは気合も入っているので、約3000のアカウントをリストアップするなど、用意周到。

でも、お金の問題じゃなく、物理的な限界があったりすることが分ります。

そして、準備が整い、プロバイダーから誹謗中傷したユーザーに意見照会書が届いてからは、話がユーザー側になります。

ここからの話がとても怖かった。

SNSの誹謗中傷の訴訟は、加害者と被害者の一対一の戦いでなく、周りを巻き込みます。

会社のパソコンでSNSを使ったおじさんのケースは地獄。

会社にバレ、まとめサイトで個人情報が特定され、家族にバレ・・・。

SNSで誹謗中傷をする怖さが本当に分かります。

保田が言っています。

悪口を世間話でつぶやくのと、ネットでつぶやくのは大違い。

つぶやく側は独り言のつもりでも、ネット上はその先に本人がいるかもしれない・・・。

SNSの誹謗中傷は、つぶやいただけのつもりでも、本人やその周りにも聞こえている。

なお、うまくいったヌーヌーですが、最後に逆転があるのも面白いところです。

しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~3巻のあらすじと感想

芸能人のネット炎上編

加害者への情報開示請求がうまくいったヌーヌーですが、妹のリホが、保田に、「情報開示請求をやめたい」と電話をかけてきます。

リホは言います。

「なんか嫌っっ!」

保田は、

「依頼人はお兄様なので、君からのお願いじゃダメー!」

て、言うのはいつも通り。

その後、記者会見したりといろいろありますが、訴えた側も、うまくいったとしても、相当悩むというのは考え深いところです。

芸能人は、誹謗中傷で炎上しますが、それが逆転した場合、誹謗中傷した側も炎上します。

繰り返される悪循環。

リホは、それが嫌だったんですね。

ヌーヌーなりに炎上を鎮火させますが、誹謗中傷は、加害者も被害者も両方傷つけることがとても分かります。

改正プロバイダ責任制限法について

保田が特別講師として、改正されたプロバイダ責任制限法について講義する話です。

この漫画で取り扱うネットでの情報開示の元になる法律についてのくわしい解説。

改正されることで、情報開示がやりやすくなるようですが、そうでもないかもという話ですね。

未成年のネットトラブル編

14話からはじまるのが未成年のネットトラブルです。

相談者は、西村優希、14歳の中学生の男の子です。

優希は、あまり流行ってないゲーム配信「あじぇるの時間」で、荒し行為をします。

コメントに、NGワードや下ネタ、配信者の個人情報を書き込んだり・・・。

面白いと思って書き込んだことですが、配信者が対処したことで、プロバイダから意見照会書が届きます。

保田の事務所に来るのですが、保田はいつもの通りの対応。

まず、未成年は相談に乗れないこと、たぶん開示されるから謝るべきと伝えます。

でも、子供なので、反発して、帰ります。

そこで、別の弁護士を頼って・・・というスタートです。

優希は、新キャラの炎上案件に強いというドラゴン星川って弁護士を頼ります。

星川は良い感じに対応するのですが・・・。

本当にネットに強いのか・・・。

一波乱置きそうです。

未成年のネットトラブルは増えてるそうですが、こういうケースあるんですね。

ネットの知識はあっても、それがもとでどんなことになるのかが分からない。

このネタは、全小中学生に見てもらいたい話です。

しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~を無料で読むなら

しょせん他人事ですからは、漫画アプリのマンガワンで無料で読むことができます。
気になる方は、マンガワンで!

マンガワン-小学館のオリジナル漫画を毎日配信

マンガワン-小学館のオリジナル漫画を毎日配信

SHOGAKUKAN INC.無料posted withアプリーチ

まとめ:ネットの評判どおりの弁護士漫画

ネットの評判通りの完成度の高い弁護士漫画です。

最初は、頼りなさそうに見える保田ですが、仕事に入ると、とても頼もしい。

裁判に勝つだけでなく、その影響などを考えて、案件に向き合ってくれます。

クライアントに寄り添うことが必ずしも、正しいわけではない。

ネット案件を担当している弁護士が監修しているからこそ書けるリアルな弁護士の本音の漫画ですね。

弁護士が主人公のおすすめ漫画
弁護士が主人公のおすすめ漫画まとめ※悪徳、相続、最強、SNS、漫画アシスタント弁護士が主人公のおすすめ漫画をまとめました。 法律を題材にした漫画は、日常で起こる可能性もあるので、リアルで面白く、ためになります...
ガチで面白い大人向けおすすめ漫画
ガチで面白い大人向けおすすめ漫画※2023年の最近注目の10作2022年も194冊単行本を買いました。 結構な大人ですが、毎日、漫画ばっかり読んで、子供にすすめて、妻に怒られることもしばしば。...