歴史

劉邦 12巻の感想※韓信、黥布、劉邦に惚れる男。そして、紀信

劉邦12巻

漢王となり、諸侯をまとめて、項羽が留守にしていた楚の都・彭城(ほうじょう)を落とした劉邦。

しかし、欲で集まる諸侯たちの絆はもろく、まさに張子之龍(はりこのりゅう)。

一時は56万を超えた連合軍ですが、項羽が率いる3万の精鋭たちの反撃に合います。

12巻は、劉邦に惚れる男たちの熱さがいっぱいの巻です。

特に紀信にあっぱれです。

劉邦 12巻の基本情報

漫画名劉邦 12巻
発売日2021/11/12
著者高橋のぼる
出版社小学館
連載ビッグコミック

劉邦 12巻のあらすじ

劉邦、起死回生なるか! 楚漢戦争激化!

敗走の一途をたどる劉邦に活路は!?

楚の都・彭城(ほうじょう)を占拠していた劉邦(りゅうほう)ですが、項羽(こうう)の猛反撃に遭って敗走の一途をたどります。
劉邦の故郷である沛(はい)では父と妻・呂雉(りょち)が楚軍に囚われ、残っていた我が子の盈(えい)と魯(ろ)と必死に逃走する劉邦。その前に現れたのはーーー

漢の古参将軍・紀信(きしん)と楚の猛将・黥布(げいふ)の対立シーンも必見です。
ますます激化する楚漢戦争の展開をお見逃しなく!
※DMMブックスからの引用

目次

其之八十四 棄甲曳兵
其之八十五 好運遺伝
其之八十六 仏恥義理
其之八十七 背水之陣
其之八十八 離間之計
其之八十九 完全包囲
其之九十 捨身飼龍
其之九十一 偽之猛虎

劉邦 12巻の感想

逃げる劉邦

項羽の反撃に合い、劉邦軍は敗走を余儀なくされます。

彭城を知り尽くし、精鋭で構成された項羽軍に対して、寄せ集めの劉邦たちの連合軍は弱く、逃げるしかありません。

逃げるためにバラバラに散らばる劉邦達。

城の外で、仲間である王陵に合う劉邦ですが、妻の呂稚や父劉太公は楚に捕まります。

残る我が子の盈と魯を連れて、逃げますが、追っては、みるみる近づきます。

劉邦を逃がすために、みんなが劉邦のためにがんばります。

部下の王陵や夏侯嬰だけでなく、小さい子供の盈と魯ですら、劉邦のために行動する姿に驚きます。

ただ、劉邦は、やっぱり優しい。

そして、生き残る強運です。

だからこそ、みんなが付いていくんですね。

黥布(げいふ)を口説く紀信

項羽から逃げ延びた劉邦ほか、張量、韓信、紀信ら。

張良は、項羽に対抗するため、項羽の腹心である九江王の黥布を仲間にする奇策を提案します。

腹心でありながら、彭城の戦いに参加しなかった黥布。

項羽との間に隙間風が吹いている今がチャンスとの考えです。

交渉役を担ったのは、紀信。

かしこいタイプではない直情型の彼ですが、小細工なしに本心をぶつける彼こそ、この任務にふさわしいとの決断です。

この漫画では、紀信は、暴走族の特攻隊長のように書かれています。

口癖も、夜露死苦とか仏恥義理とか・・・

だからこそ、紀信の一本気な姿が良いですね。

黥布との交渉もただ一点。

「お前は項羽のために死ねるのか?
俺は劉邦のために死ねる!」

男の交渉術ですね!

黥布とともに背水の陣を敷く韓信

態勢を立て直した韓信は、連合軍を裏切った西魏を破り、次は、陳余のいる趙(ちょう)を攻めることになります。

趙は20万の大軍。

陳余と因縁のある張耳は、趙攻めに加わろうとしますが、韓信は、劉邦たちを守ってくれと言います。

韓信が相棒に選んだのは黥布。

たった2万の軍で、趙に挑みます。

背水の陣の言葉の元となった戦いです。

韓信は、自らが囮となり、河を背に趙の大軍を受け止めます。

別動隊の黥布が城を攻め落とすことを信じて・・・。

項羽の腹心だった黥布の信頼を勝ち取るために行った無鉄砲の戦い方です。

韓信も男、そして、その意味を知る黥布も男です。

項羽の元から部下が離れていく

黥布が裏切ったものの、項羽は、気にも止めません。

それだけでなく、劉邦の配下の陳平が行った離間の計により、項羽の頭脳であった范増も離れることになります。

自分の力を信じる項羽は、部下が離れても気にも止めず。

むしろ裏切りが自分を強くすると信じます。

項羽の問題点は、強すぎることですね。

自分より強いもの賢いものがいないので、孤立することになります。

三国志でも呂布がそうでした。

ただ、劉邦達が束で戦っても勝てない。

そこが項羽のすごいところでもありますね。

劉邦のために男になる紀信

12巻の見せ場が、劉邦のために男になる紀信の生き様です。

黥布、范増を失った項羽は、劉邦らが居る滎陽に攻めてきます。

頼みの綱の韓信・黥布は、修武での戦いで動けず。

劉邦ら漢軍は、項羽の楚軍に完全包囲されます。

項羽が戦う理由は、劉邦への私怨のみ。

劉邦さえ逃がすことができればと考えた張良は、最悪の策を考えます。

そして、紀信もその考えに乗っかるのです。

劉邦が許さないその策を、紀信が察し、劉邦に頭突きをかます所が男ですね。

その後の行動もすべて男です。

絶対絶命の状況でも、項羽に向かって、劉邦の器がどれほど本物か。

韓信や、張良などの仲間がどれほど偉大か叫ぶ紀信は、本当に男です。

最後に、ペットの鳥の胡胡(フーフー)に対してだけ、少し弱気を見せるのが愛しいです。

まとめ:劉邦の器のデカさと、仲間の絆

安易に絆(きずな)という言葉を使いたくはありません。

でも、劉邦とその部下、妻、子供たちには、絆が見えます。

12巻は特に紀信です。

紀信の姿は、圧倒的に男です。

紀信の策は、金蝉脱殻の計(きんせんだっかくのけい)として、後に兵法三十六計の一つとしても収められています。

この男のために死ねると思えるような人に会えたら、最高ですね!

劉邦13巻の発売日は?

2022年春に発売の予定です。